髭・眉毛植毛

ヒゲ植毛を考えている人へ。顎より先に、後頭部に残す毛の話をします

ヨンセモベル医院 鍾路本店の相談室

なりたいヒゲの写真をスマホに保存して、ヒゲ植毛を調べ始めた方もいると思います。ヒゲ植毛(髭植毛)は、後頭部から採った自分の毛包を、顎・もみあげ・口周りに角度と密度を決めて移す手術です。移植した毛は後頭部の毛の性質を引き継ぐので、伸び続け、定期的なトリミングが要ります。

もう一つ、先に知っておいてほしいことがあります。後頭部の毛は、使った分だけ減ります。ヒゲ植毛を考えるなら、顎のデザインと同じくらい「後頭部にどれだけ残すか」を先に決めておくと、数年後の選択肢が狭まりません。

ヒゲ植毛では、どこの毛を顔に移すのか?

ヒゲ植毛に使うのは、後頭部に生えている自分の毛です。採った毛包を一つずつ顔に植えるため、移植後の毛は太さも伸びる速さも、元の後頭部の毛に近い性質を持ちます。

後頭部の毛は、一本ずつ見ると太さがかなり違います。ヒゲ用には、その中から太さを見て毛包を選びます。もみあげは下へ、顎の先は下から前へ、口周りは外側の下へ向かうことが多く、ヒゲの向きは少し場所がずれるだけで変わるので、植える角度と深さも場所ごとに変えます。細い毛包ほど、ピンセットでつまんだときの圧力の影響を受けやすくなります。だから細い毛包は、つまむ時間をできるだけ短くして扱います。

手術は、デザイン確定、採取、保存、通路形成、移植、術後ケアの順に進みます。採取を非切開FUEで行う場合、後頭部には点状の小さな採取痕が残ります。ヒゲ・眉毛・傷跡の植毛は、移植部位が異なるだけで術式は自毛植毛と同じです。同じ考え方で眉の形を作る方法は、眉毛植毛のデザインの決め方で、眉毛植毛が向いている人は韓国の眉毛植毛と眉毛アートの違いで、毛が途切れた傷跡に移す方法は傷跡植毛とSMPの考え方で紹介しています。

ヒゲの濃さは、毛包の太さと間隔で決めます

決め手は、希望のスタイルと顎のラインです。はっきりしたヒゲなら太めの毛包を中心に、うっすらした影のようなヒゲなら細めの毛包を選び、間隔を広めにとって方向をそろえます。

希望のスタイル選ぶ毛包相談のときに伝えておきたいこと
はっきりしたヒゲ太めの毛包を中心に伸ばして整えるのか、短く保つのか
うっすらした影のようなヒゲ細めの毛包仕事や就職活動でヒゲの扱いに決まりがあるか
左右差・部分的な薄さの補正周囲のヒゲに近い太さ気になる場所がもみあげ・顎・口周りのどこか

表の右の列は、診察だけでは私には分からない情報です。同じ「濃くしたい」でも、毎朝そろえる前提の人と、休日だけ伸ばす人とでは、似合う密度が違ってきます。

密度には上限があります。狭い範囲に詰めすぎると、血流と長期のバランスを崩しやすくなるからです。範囲・密度・毛流れは移植前に合意してから植えます。保存してきた写真のヒゲにどこまで近づけるかは、密度の上限と合わせて相談で話し合います。

20代で考えるなら、後頭部の毛はどれだけ残すべき?

後頭部の毛は基本的に増えません。ヒゲに使った分は、将来生え際や頭頂部に使えない分になります。家族に薄毛の人がいる20代なら、ヒゲの範囲は頭皮の将来と一緒に決めたほうが、後で選択肢が残ります。

判断の材料になるのは、次の3つです。

  • 既存のヒゲの太さと流れ、薄い場所の広さ
  • 後頭部の毛の太さのばらつきと密度
  • 頭皮側で薄毛が進んでいるかどうか

頭皮側の進み方は、毛髪・頭皮の画像分析で密度・太さ・ミニチュア化(毛が細く短くなる変化)を数値にして確認できます。もし頭皮の薄毛がすでに進み始めているなら、ヒゲの範囲を絞る、あるいはAGA治療で頭皮の進行を見ながら時期をずらす、という考え方もあります。後頭部の毛を頭皮に使う自毛植毛の可能性も含めて、一つの計画で考えるほうが、同じ後頭部の毛をヒゲと頭皮で二重に当てにせずに済みます。

院長メモ

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後頭部の毛は、一人の人が一生のうちに使える量が限られた資源です。私はヒゲの形を決めるとき、その人の将来の頭皮も同じ紙の上で考えたいと思っています。ヒゲを少し控えめにする提案は、ヒゲを軽く見ているからではなく、後で頭に使える毛を残しておくためです。

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カウンセリングでのデザインの合意から採取、移植、術後の確認まで私が担当し、担当医は途中で替わりません。毛包数の少ない手術は1日2件程度に件数を制限しているのも、毛包を一つずつ扱う手術だからです。

向いていない人には、ヒゲ植毛をすぐには勧めません

後頭部の毛が細い・少ない人や、頭皮の薄毛の進行を先に考えたほうがよい人には、ヒゲ植毛をすぐには勧めないことがあります。診察を受けたからといって、植毛が前提になるわけではありません。

ヒゲ植毛のリスクと副作用、術後の経過

顔のリスクと後頭部のリスクは、分けて考えておくと整理しやすくなります。顔の側で気になるのは、赤み・腫れ・かさぶたが落ち着くまでの見た目と、生着の程度です。後頭部の側では、採取痕が残ることと、採った分だけ毛が減ることです。前者は時間とともに変わっていきますが、後者は元に戻りません。知っておきたい経過とリスクは次のとおりです。

  • 移植毛は一度抜けてから生え変わる一時的脱落を経て、数ヶ月かけて伸びてきます
  • 生着の程度、仕上がりの密度には個人差があります
  • 移植した顔の部分には点状の痕ができ、赤みを経て落ち着いていきます
  • 後頭部には採取痕が残ります(非切開FUEなら点状)
  • 移植毛は伸び続けるため、定期的なトリミングが必要です

ヒゲの再建にFUEを用いたYaseenらの報告(International Journal of Trichology)では、傷跡のある部位では十分な密度を得るために複数回の手術が必要だったこと、術前の評価と計画、手技が結果を左右することが述べられています。傷跡に移す場合は、予想生着率を先に評価します。傷跡にヒゲを戻したい場合は、1回で仕上がらない可能性も前提にしておくと、術後の想像との差が小さくなります。

眉毛・まつ毛の植毛を扱ったKlingbeilらの系統的レビュー(Journal of Clinical and Aesthetic Dermatology)では、術式の選択は医師の判断と患者一人ひとりの状態によるとまとめられています。このレビューはヒゲを扱ったものではありませんが、術式を先に決めず、その人の状態から選ぶという点はヒゲにも当てはまる、というのが私の考えです。

向いているかどうかは、実際に頭皮と顔を診て判断します。

仕事に戻る日と、帰国後の経過確認はどうなる?

仕事に戻れる日やヒゲを整え始める日は、腫れ・赤み・かさぶたの落ち着き方で変わり、個人差があるため一律には言えません。手術日程と滞在日数も施術内容で異なるので、帰国便や出勤日は、術後ケアの案内を受けてから決めてください。

顔は人に見られる場所です。かさぶたが残っている間に出勤する可能性があるなら、その予定も相談のときに伝えてください。術後ケアでは、部位ごとの洗浄・保護のしかたを私からお伝えします。帰国してからの数ヶ月は、移植毛が一度抜けてまた伸びてくる時期にあたるので、途中で薄く見える時期があることを前提に予定を組んでおくと、戸惑いが減ります。同じ角度から顎周りの写真を撮っておくと、経過を比べやすくなります。

経過は2週間・1ヶ月・3ヶ月・6ヶ月に私が確認します。帰国後はLINEで経過写真を送っていただければ、12ヶ月まで相談できます。私(ミンソク代表院長)の経歴は医療陣のページに載せています。

医院は地下鉄1号線の鍾路5街駅、1番出口の目の前にあります。月〜金は予約が可能で、土曜は来院順、日曜は休診です。日本からの予約はLINEで受け付けています。道順と診療時間はアクセスに、医院全体の案内はヨンセモベル医院のトップページにまとめています。

ヨンセモベル医院 待合ラウンジ

LINEで送る顎周りの写真に、家族に薄毛の人がいるかどうかを一言添えていただくと、後頭部の使い方も含めて事前に相談できます。

よくある質問

移植したヒゲは、ずっと伸びるのですか?

はい。後頭部から移した毛は伸び続けるため、定期的なトリミングが必要です。太さや伸びる速さは、元の後頭部の毛の性質を引き継ぎます。

ヒゲ植毛の跡は顔に残りますか?

移植した顔の部分には点状の痕ができ、赤みを経て落ち着いていきます。採取した後頭部には、非切開FUEなら点状の採取痕が残ります。経過には個人差があります。

もみあげだけ、口周りだけの植毛も相談できますか?

できます。左右差や部分的な薄さの補正では、周囲のヒゲに近い太さの毛包を選び、既存のヒゲに混ぜて境界が目立たないように配置します。範囲は顔の形を見てから決めます。

ヒゲ植毛の手術中は痛みがありますか?

局所麻酔で行います。痛みの感受性を下げる非睡眠の痛み制御システム(エアノックス)を導入していますが、麻酔時の痛みや術後の腫れ・違和感には個人差があります。

ヒゲと一緒に眉毛の植毛も相談できますか?

相談できます。眉毛植毛も後頭部の毛包を使う同じ術式で、性別やイメージに合う形と角度を設計します。どちらも後頭部の毛を使うため、合わせた量で後頭部の負担を考えます。傷跡に毛を戻したい場合は、傷跡植毛とSMPの記事もあわせてご覧ください。

※ 結果および効果には個人差があります。掲載内容は公開時点の当院の情報にもとづきます。

ミンソク 代表院長

この記事の監修者

ミンソク 代表院長

  • 毛髪移植外科 専門医
  • 国立警察病院 研修医 修了
  • 国立警察病院 専攻医 修了(外科学)
  • 前)金剛アサン病院 外科課長
  • 現)大韓毛髪移植学会 理事

本ページの医療情報は、当院の公式サイト・公式Xで公開している内容と学会発表に基づき、代表院長が確認しています。効果・回復には個人差があります。

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手術が必要かどうかも含めて、脱毛タイプと進行状態の確認から始めます。診察を受けても、植毛が前提になるわけではありません。

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